住宅ローンを組むとき、「万一のことがあったとき、家族の生活は大丈夫か?」と不安に感じる方も多いはず。
そこで出てくるのが2つの選択肢です:
- 団信(団体信用生命保険)に手厚く入る
- 別で掛け捨ての生命保険に入る
今回は、35歳で住宅ローン残高4,000万円・返済期間残り30年という実例で、両者を比較シミュレーションしてみました。
そもそも団信と掛け捨て保険の違いは?
比較項目 | 団体信用生命保険(団信) | 一般の掛け捨て定期保険 |
---|---|---|
加入タイミング | 住宅ローン契約時 | 任意加入 |
保険金の用途 | ローン完済のみに限定 | 死亡保障 → 使い道自由 |
保障が切れる時期 | ローン完済時 | 保険期間満了時(例:30年後) |
保険料の支払い方法 | 金利に上乗せ | 月々の掛け金 |
シミュレーション①:団信に特約をつけた場合
最近人気なのが「がん・三大疾病保障付き団信」。多くの金融機関では、金利に+0.3%程度上乗せすることで加入できます。
条件:
- ローン金額:4,000万円
- 期間:30年
- 金利:1.5% → 1.8%(特約込み)
シミュレーション結果:
- 月々の返済増加:約6,500円
- 総返済額の増加:約235万円(30年間)
保障内容:
- がん・急性心筋梗塞・脳卒中などで所定の状態になるとローン残債がゼロに。
📌 メリット:手間なくローンに組み込まれる、家だけは確実に守れる
📌 デメリット:保障終了後は保険がない、保険金は現金で受け取れない
シミュレーション②:掛け捨て定期保険に加入した場合
今度は、住宅ローンと別に「定期死亡保険」に入るケース。死亡時に現金で保険金を受け取れます。
条件:
- 年齢:35歳男性
- 保険期間:30年(65歳まで)
- 保険金額:4,000万円
- 健康体で非喫煙者の場合(一般的な条件)
シミュレーション結果:
- 月額保険料:約11,000〜14,000円
- 総支払額:約396〜504万円(30年間)
保障内容:
- 死亡時に4,000万円を現金で遺族が受け取り、住宅ローン返済・生活費・教育費など自由に使える
📌 メリット:自由に使える現金が確保できる、保障の自由度が高い
📌 デメリット:団信よりコスト高、保険料はローンに含まれず別管理
比較まとめ表
比較項目 | 団信(三大疾病特約付き) | 掛け捨て定期保険 |
---|---|---|
月々のコスト | 約6,500円上乗せ | 約11,000〜14,000円 |
総支払額(30年) | 約235万円 | 約396〜504万円 |
保険金の使い道 | 住宅ローン返済のみ | 自由(生活費・教育費など) |
保障終了のタイミング | ローン完済時 | 保険期間満了時 |
どちらが良い?選び方のポイント
両者とも一長一短。以下の視点で選ぶのが大切です。
✅ 団信重視がおすすめな人
- 家さえ残れば生活に困らない
- 月々の支出を抑えたい
- 保険の管理が苦手・面倒
✅ 掛け捨て保険がおすすめな人
- 教育費・生活費なども保障したい
- 万一に備えて現金を家族に残したい
- 将来、住宅を売却したり、繰上返済の予定がある
結論:最もバランスが良いのは「併用」
実は、多くの家庭が取っているのは団信+掛け捨て保険のハイブリッド型です。
- 団信:住宅ローンを完済させる保障
- 掛け捨て:生活費・教育費・老後資金を補う保障
これにより、保険料の無駄を抑えながら、「家も生活も」バランス良く守れます。
※各種条件によりますので、あくまで参考情報としてください。
※ご自身でよくご検討してご判断をお願い致します。
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